認定NPO法人の相続財産・譲渡所得等非課税について
寄附をした相続財産の課税価格への不算入
相続財産を認定NPO法人に寄附した場合、その寄附金は相続税の課税から除外され、非課税となります。
また、遺贈として財産を受け取り、その財産を認定NPO法人に寄附した場合も非課税となります。
相続や遺言による財産 − 認定NPO法人への寄附金 = 課税対象の財産
相続人は相続税の額が少なくなり、また、認定NPO法人は相続財産の寄附を受けることができ、双方にとってメリットが大きい制度であるといえます。
ただし、相続税の申告期限までに寄附をした場合に限られます。
なお、贈与を受けた認定NPO法人が、贈与があった日から2年を経過した日までに認定NPO法人でなくなった場合や、その贈与財産を公益を目的とする事業に使用していない場合は、非課税にならず、相続税の課税対象となります。
またこの税制優遇は、特例認定NPO法人には適用されません。
譲渡所得等非課税の特例の拡大適用
個人が認定NPO法人に財産を寄附したときは、譲渡所得税が非課税となる4つの特例が適用されます。
譲渡所得税とは?
時価と取得額との差額への課税。いわゆる「みなし譲渡所得税」。
一般的には、承認特例が最良です。
- 一般特例
公益の増進に著しく寄与し、2年以内に公益目的事業の用に直接供される、または供される見込みであることなど一定の要件を満たすときは、国税庁長官の承認により、譲渡所得等が非課税となります。
現状では承認を得るまで、1~3年間を要します。 - 買換特例
一般特例を受けた後、公益目的事業の用に2年以上直接供している寄附財産を同種の資産等に買換える場合、一定の要件を満たすときは、非課税承認を継続できます。 - 承認特例
一定の要件を満たす場合、申請書に提出日から1か月以内(株式等は3か月以内)に国税庁長官の承認しないことの決定がなかったときは、承認があったものとみなされ、基金組入方法により資産の組換えもできます。
2020年度から適用されました。 - 特定買換資産特例
一般特例を受けた後、寄附財産を2年以内に譲渡し、資産の組換えをする場合でも、一定の要件を満たすときは、その非課税承認を継続できます。
2020年度から適用されました。