NPO法人設立と助成金
NPO法人の設立をご検討されている方の中には、NPO法人の資金源として助成金の受給をお考えの方も多くいらっしゃいます。
今回は、助成金についての概要と、NPO法人を設立する上での助成金の捉え方をご説明いたします。
助成金とは
助成金とは、事業の完成を助けるために一時的に提供される資金のことです。
財団などの支援団体が、その意義を認めた事業の遂行の手助けとして資金を提供します。
助成金のほとんどは、申請後、一定の審査を経て、助成の可否が決定されます。
近年では、NPO法人の設立件数が増加しており、それに伴って助成金の申請件数も増加傾向にあります。
したがって、助成金の競争率が年々高まっており、審査においては、事業の実績をより重視する傾向にあります。
また、助成金は流動的な側面があり、毎年あった助成金が突然無くなってしまうことや、内容の変更、連続して受給することを認めないものもあります。
NPO法人設立と助成金の関係性
NPO法人の設立をご検討される方の中には、「この助成金があるから、事業を開業する」といったお考えをお持ちの方もいらっしゃいます。
しかし、そのような事業の立案方法は、おすすめしません。
上記で記載したように、助成金は競争率が高く、かつ、流動的であるからです。
NPO法人数の増加に伴い、助成金の競争率が高まっていることや、内容の変更、受給回数の制限があること、そもそも助成金自体が無くなってしまうリスクがあります。
もしも助成金が無くなってしまった時に、助成金ありきの事業計画をしていた場合、突如として事業の継続が困難となってしまいます。
したがって、事業を立案する際は、長期的な視点に立って事業を構想することが重要と考えます。
事業を成り立たす上で、助成金の存在を絶対的なものにするのではなく、あくまで事業収益のプラスαとして捉えることができれば、安定した事業の立案ができるかと思います。